仕事柄、消費税非課税事業者の個人事業主から法人までさまざまな事業者の決算書を見る機会がある。
それだけ決算書を見ていくと、時々「ん!?」と思うものと出会う
この違和感は単に損益計算書の黒字赤字から来るものではなく、大体が貸借対照表に集中している
そしてその違和感を感じる決算書は大概ヤバいのだ
今回はそんな違和感を紹介していきたい
預金残高が…

まず間違いなくヤバいのが、預金残高が常識的な金額よりも著しく低い事業所だ
筆者が見たことある口座で最低の金額は2円だった。
まぁ預金残高が低いってだけでもう既にきな臭いが、そもそもこの預金残高を低くしているのには2通りあると思う
単純に金がない

もう単純に金がない、それ以上でもそれ以下でもない。
入金する金がないから残高は低い、まず間違いなくヤバい事業所である。
仕事仲間はもちろん、友達付き合いも考えた方がいいかもしれない。
引き落としを操作している

次は引き落としを操作しているパターンだ、これは金があるパターンもあるし金がないパターンもある
ただ一つ言えるのはケチでズルいということだ
このタイプの事業者は預金口座に金はないが、ワザとやっている。
例えば何かの会費の引き落としが10日だとすると、月末に振り込まれた売上金をその期日までに根こそぎ引き出してしまうのだ
そうすると残高不足で会費の引き落としがかからない、意図的に支払いを回避できるのである(無論督促は来る)
こういう事業所は支払いを飛ばすとマジでやばい借入金の返済や、クレカの引き落とし日には引き出しておいた金を入金したりする、ズルい
前者よりもズル賢い(?)分タチが悪い事業所と言えるだろう、当然金払いも悪い
債務超過

また、決算書を見ただけで分かりやすいのが債務超過という状態だ。
これは個人や法人の持っている資産よりも、借入などの負債が多い状態である。負債が多いということはそれだけ対象者の企業体力が無いということになる。
いくら損益計算書上で黒字であっても、企業体力がない債務超過の状態が続くことで現金が足りなくなり、倒産してしまう黒字倒産も発生することがある。
ただし開業直後や設備投資直後などは、借入金が一気に増え一時的に債務超過に陥りやすい。一口に債務超過といっても企業の実態を見ておくことが肝要だ。
多額の役員〇〇がある
個人事業主は生活と営業が一体となっているため、通帳から引き出した金額を生活費として処理することができる
ただこれが法人となると通帳から下ろした金額を好き勝手使うことはできない、個人と法人は全く別の人格で好き勝手会社の金を使ったら「横領」となってしまうからだ
ただ1人法人の役員だと、そこら辺の意識が薄い。引き出した会社の金を生活費で使ってしまう。
するとどうなるか?
引き出しがあるのに経費として計上するものが無いため、現金がどんどんダブついてしまうのである
その現金をどうにかして少なくするには、役員が会社から借りた。という体を作るしかない
そうしないと決算書の現金の金額が実態と合致していないことになってしまうからだ。
この動きは役員の意識が変わらない限り続いてしまうことが多く、その結果役員貸付が多額になってしまう。
銀行からすれば、「この会社にお金貸しても故人に流れちゃってんじゃないの…?」と非常に印象が悪い
えてしてこうした企業は経理業務が杜撰なことも多い
納得できる理由がなく役員貸付が多い会社は要注意だ
過年度分の税額が…

国民には納税の義務がある、当然法人にもその義務がある。しかし資金繰りが逼迫している企業において税負担は軽いものではない。
ただそれをなんとかやりくりして皆んな納税をしている、その中ですでに過ぎてしまった年度の税額が未納になってしまっているということは、やはり経営的に厳しい場合が多い。
たとえ支払いを忘れていて…という場合であっても事務経理的に杜撰な企業ということになる。
ちなみに中小零細企業においては、法人税などより消費税の方が負担感が大きい。
でも、みんな頑張ってるんです
以上が決算書上のパッと見でわかるヤバい企業の特徴である。
ただここで挙げたのは特徴は、あくまでヤバい企業が当てはまることが”多い”というだけであり、上記特徴を持っていたとしても経理の癖が強いだけで超優良企業の場合もある。ということを最後に付け足しておきたい。
そしてみんな一生懸命経営をして、一生懸命に生きているということも書き足して、今回のまとめとしたい。
